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常日頃リウマチ診療をしているとよく見かけるのが嫌薬家。読んで文字の通り、薬が嫌いな人。
大抵の人が罹病期間が長く、酷い関節症状の人。指が変形し、物も上手く持てない。そもそも普段から歩いていないから歩けない、なんて人もいる。
でもそんな彼ら、彼女らに共通している認識がある。それは薬が嫌い、副作用が怖い。どんなに関節がボロボロになっても、家族に介護を強いる事になっても、大学病院に通院していても新しい薬を勧められたから嫌になって通院先を変更する。生物学的製剤が何者か全く理解できなくて、副作用の欄を読んで怖くなり来なくなる。
薬は何でもメリットデメリットがある。薬害で酷い目に遭う人が全くいない訳ではない。しかし、皆さんにちゃんと理解して欲しい事がある。それは、私はメリットデメリットを考えるとき、ちゃんと論文に戻って考察し、本当に有効性がダントツに高い薬しか投薬しないという事を。
私が新型コロナワクチンに対し、どのような姿勢を取ったか、覚えている人は覚えていますよね。
だから、私が薦める薬は信用してください。私の意見を信用してください。
私が知っている人では、去痰剤やかゆみ止めでTENを発症した人がいた。私も、依頼を受けて診察した大学病院の皮膚科の先生達も首をひねった。でも、こういう人たちは極端な例になるが、多くの人達にとってはどうって事がない製剤なのに、副作用で酷い目に遭った。そんな人達もいる。
では、彼らが抗リウマチ薬や生物学的製剤の使用で副作用で酷い目にあっているだろうか。結論を言えば、全然遭っていません。一つがダメなら、他もダメなわけではないのです。
大学病院で診察していたある人は、抗リウマチ薬全般が身体に合わなかったのに、何故かメトトレキサートだけ副作用が出なかった。全ての内服薬を全て試した結論だった。そういう人もいる。
今の時代、抗リウマチ薬が沢山あり、選択肢も多く、一昔前と比較したらとてもいい時代になりました。それでも関節破壊の酷い人がいて、大抵が嫌薬傾向にある人です。関節破壊が平均以上悪く、罹病期間が長い人は大抵嫌薬傾向があります。わかっているけど、必要だから追加投薬をお勧めする訳です。なので、ちゃんと耳を貸して通院して欲しいと思います。
院長